あわび(鮑・鰒・阿波美)
アワビは、岩礁地帯に生息し、アラメなどの褐藻類を餌としています。 伊座利には天然の豊かな藻場があり、アラメがたくさん生えています。 また、複雑なリアス式海岸はあわびが住みやすい岩礁地帯を形成しているので、 昔からあわびなどの磯ものの豊富な漁場でした。
「磯のあわびの片思い」という言葉があります。
アワビは二枚貝のように合わさった貝を持たず殻が一枚(片貝)なので、
片思いのせつなさにかけて言われた言葉なのでしょうか。
アワビという名も「合わぬ身」「会わぬ身」=「あわ+び」からきているそうです。
アワビの天敵はタコや伊勢海老です。 天敵から身を守るために、 アワビはハイ(はえ・碆・岩礁のこと)の隙間や奥や裏に隠れます。 海面からひといきの間に潜ってアワビを探して採るあまの技は命がけ、 熟練の賜物です。
旬
夏があわびの旬です。 伊座利での「くちあけ」(解禁)は6月後半です。
伊座利でとれるアワビには、 オンとかクロと呼ばれる最高級のクロアワビと、 メンとかアカと呼ばれるメガイアワビがあります。 他にも磯では「ナガレコ」と呼ばれるトコブシや、サザエもとれます。 資源保存のために漁協ではアワビの稚貝の放流も行っています。